2月16日、両国国技館で開催されるDDTグループのプロレスイベント『マッスルマニア2019 in 両国~俺たちのセカンドキャリア~』に、紅白歌合戦出演も果たした歌謡グループ・純烈が“参戦”する。リーダーの酒井一圭は、久々の復活を果たす『マッスル』のレギュラーメンバー。酒井一圭HGというレスラーとして試合をしていた。
今回は純烈に加え南海キャンディーズ・山里亮太、クロちゃん(安田大サーカス)と、大会をプロデュースするスーパー・ササダンゴ・マシン(マッスル坂井)ゆかりのゲストが登場。対戦カードも未発表、当日まで何が起こるか分からない大会に“新生・純烈”はどう挑むのか。DDTのアシスタント・プロデューサー今林久弥氏(マッスル総合演出・鶴見亜門氏)とともにインタビューしてみた。(聞き手・橋本宗洋)
――両国での『マッスル』は初、純烈としての登場も初ということで、まだ予想もつかないとは思いますが期待感は高いです。
酒井 何やるか全然分からないですもんね。でもうちの白川は元お相撲さんなので、国技館に対して特別な意識があるかもしれないですよ。
白川裕二郎 昔、力士として上がってた場所ですからね。そこに今回は歌手として。土俵の場所があって、その上にリングが組まれて。やっぱり神聖な場所じゃないですか。今回はリングで歌う……んですよね?
酒井 いや、何するか分からない(笑)。
小田井涼平 今「歌手として」と言ってたけど、本当にそうかどうかも分からないから(笑)。
酒井 台本もギリギリにできてくるし。1月3日に興行があった時は、年末年始にみんな稽古して。しかも、その時点でもエンディングがどうなるかは分からないんですよ。当日になってやっと分かったり、それでもマッスル坂井は悩んでるし。「いや、(エンディングは)分かんないです……」って。藤岡(一典。映像班兼出演者)を殴ったり。
今林 坂井が完全に病んでた時期がありましたから。その時に一圭がいてくれたのがありがたくて。坂井に「よくないよ、あんなに怒っちゃ。スタッフさんに謝ったほうがいいよ」ってちゃんと言ってくれるんですよね。そんなに出番が多くない時でも、しっかり稽古に参加してくれて。いてくれることがありがたかった。
酒井 やっぱり僕は“プロレス外”の人間なので。“プロレス内”の人がギスギスして『マッスル』が壊れちゃうのは見たくなかった。マッスル(坂井)は当然プレッシャー感じてるし、でも僕は「チケット完売でたくさんのお客さんが来るのにどうすんだ!」と。お互い泣きながら言い合ってましたね。青春でしたね、本当に。僕はケガで試合ができなくても、何かの形で『マッスル』に貢献できればって思ってました。今林さんも「坂井、台本まだかよ! こんなんじゃできねえぞ!」って怒鳴ったりしてましたよね。
――エンターテインメントなんだけど、リアルな胸中とか状況が反映されるのも『マッスル』の特徴でした。
酒井 奥さんが亡くなったばかりの726(なつる)を、試合で励まそうとしたり。大会がそういう流れになるっていうのを、みんなが知ってたのかどうか。でもみんなセコンドやって「立て!」って言いながら泣いてるんですよ。俺も泣いてたし。エンターテインメントなんだけどホントに泣いてる。「この状況は何なんだろう。プロレスって不思議だなぁ」って。『エヴァンゲリオン』の回とかもヤバかったですよね。
――テレビ版最終回のパロディの形で、坂井さんの心象風景がスクリーンに映し出されるという。
酒井 でも苦しんだ分、達成感も大きいし。僕は足を骨折して出られなかったんですけど、鈴木みのるさんが出た回は映像で見て「これは凄いことやったな!」って思いましたね。
――フィギュアスケートを取り入れてプロレスを採点制にするっていう企画でした。サプライズ登場した鈴木選手がシリアスな試合を坂井さんとガンガンやって、その後に「キス&クライ」で採点を待つという。
酒井 会場が大爆発してましたよね。「何が起こったんだ!?」って。
――酒井さんはケガで試合ができない時も多かったですが、松葉杖とタッグを組んだりもしました。
酒井 しましたね。ケガしてた時期のまさにパートナーですよ(笑)。
後上 松葉杖が試合したんですか?
酒井 それが『マッスル』だから(笑)。
――リアルな人生を反映するという点で言うと、今回は“新生・純烈”での出演になりました。その辺も内容に影響してくるのかどうか、という。
酒井 そうですよねぇ。でもイジってもらっていいというか、だから出るんですから。『マッスル』なんだもん、しょうがないですよ(笑)。「クロちゃんが新メンバーで」って言われたら入れるしかない(笑)。
小田井 そういう可能性もありますね……。
酒井 うち、ハイトーンがいないから。ソプラノが。
――もう『マッスル』に身を任せるしかないと。
酒井 そのつもりですね。でもマッスルと今林さんと(男色)ディーノは、匙加減を探りに明治座の前川清さんの公演に出てるのを見に来てくれたり。
今林 あれは勉強になりましたね。
酒井 逆に純烈としても、我々のスタッフにプロレスの現場、『マッスル』の現場を見てもらって、それをフィードバックできればと。これまでも僕が“プロレスイズム”じゃないですけど、プロレスっていう言葉を使うことが多かったですし。
小田井 プロレスってよく言いますよね、確かに。
白川 コメントの時とか。
酒井 あと場外乱闘みたいな感じで、純烈は客席に降りますね。メンバーは背が高いので、真横で「大きい!」とか「カッコいい!」っていうのを体感してもらいたいって。そういう生の迫力を感じてもらうっていうのはプロレスから持ってきた感覚ですね。
後上 リーダーが不測の事態でも動じないのはプロレスの経験からかなって思いますね。前に白川さんがステージで足の靭帯をケガした時があったんですよ。1曲目で。その時も慌てずに応急処置をしてもらって。
酒井 トークでつないでね。
白川 それで椅子に座った状態で最後までやりきりましたね。
酒井 「試合は成立させなくちゃ」っていう感覚ですよね。
――『マッスル』で無茶ぶりされてもやりきらないといけない、と。酒井さんはかつてのリングネームとコスチュームで出られるんですか? 「酒井一圭HG」で。
酒井 言われれば……でも今のところ聞いてないんですよね。
後上 もう体重も増えちゃってますからね。20kgくらい。HGのコスチュームはどうなんですか……。
小田井 おばさまたちのスーパーアイドルですからねぇ。
白川 試合してケガされても大変ですし。
今林 こっちからもお願いしにくくはありますねぇ……。
酒井 もはや黒歴史みたいなところもあるし、事務所NGにしとこうか。
――紅白歌手が着る衣装じゃないと。
酒井 HG衣装で闘った瞬間、NHKは出禁かもしれないですよ……。
――あぁ~。怖いですね、『マッスル』……。
酒井 その辺の行方も含めて、ぜひ純烈ファンの皆さんにも見に来てほしいですね。
(C)AbemaTV
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