「感情を持たない」というユニークな特徴を持つ検事が、感情豊かな刑事と協力し、検察、警察、財界の上層部の秘密にかかわる殺人事件の真相を追っていくクライム・サスペンス。先の読めない展開と俳優たちの演技が高く評価され、第54回百想芸術大賞ではテレビ部門の大賞と最優秀演技賞(チョ・スンウ)の2冠に輝いた。さらに、アメリカの新聞ニューヨーク・タイムズが選ぶ「国際テレビドラマ・トップ10」にもランクインするなど、海外でも人気を呼んだ名作だ。
(C) STUDIO DRAGON CORPORATION
異常に発達した脳を持ち、幼い頃から激しい頭痛に悩まされてきたシモク。治療のため脳の手術を受けるが、後遺症によって感情表現が乏しくなってしまう。成長して、検事となったものの、他人と関わることができず、孤独に仕事に打ち込む日々を送っていたシモクは、ある日、旧知のパク社長から自宅に呼ばれ、そこで彼が殺されているのを発見する。そして、この事件が上司である次長検事らがかかわる汚職事件と関係していると直感する。その後、容疑者を逮捕したシモク。一方、刑事ヨジンは犯人が別にいることを示す証拠を発見する。
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主人公のシモクを演じているのは、韓国ミュージカル界のトップ俳優チョ・スンウ。舞台だけでなく映画や『馬医』、『神様がくれた14日間』などのドラマでも活躍する彼が、「感情がない」ためにどんなことにも縛られず、冷静に正義だけを追求する検事を力強く演じている。観察眼が異常に鋭く、他人の感情の変化もよくわかるという人物が、多くのキャラクターの欲望が複雑に絡み合う難しい事件に挑むという設定が絶妙だ。そんな彼が、ヨジンや他の人物と協力して捜査を続けるうちに、ほんの少しずつ“感情”が芽生えていることに気づいていく。
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変わり者のシモクのパートナーとして、事件の解決に奔走する女性刑事ヨジン役は、『グエムル 漢江の怪物』をはじめとする韓国映画はもちろん、是枝裕和監督の『空気人形』やハリウッド大作『クラウド アトラス』などの海外作品にも出演してきたペ・ドゥナ。韓国ドラマへの出演は7年ぶりとなる彼女が、経験豊かで人間として“真っ当な”感覚を持つ刑事を自然体で演じている。
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そのほか、『青い鳥の輪舞〈ロンド〉』など、人のいい役柄を演じることが多かったイ・ジュニョクが、シモクをライバル視しながら、あらゆる手を使って出世しようとする先輩検事ドンジェ、『青い海の伝説』のシン・ヘソンが、収賄容疑で失脚した法務部長官を父に持つ新人検事ウンスに扮している。『暗殺』や『インサイダーズ/内部者たち』など、多くの映画で悪役を演じてきたイ・ギョンヨンが事件のカギを握る巨大グループ会長に扮し、不気味な存在感を発揮しているのも見どころだ。
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これまでにない緊張感で見るものを引き付ける『秘密の森~深い闇の向こうに~ 』は、その人気から「シーズン2も作られるのでは?」という声も根強い。また、このドラマで高い評価を受けた脚本家のイ・スヨンは病院を舞台にした次作『ライフ』でもチョ・スンウを起用している。
『秘密の森~深い闇の向こうに~』はAbemaTV【韓流・華流チャンネル】にて4月11日(木) 23:00より放送。
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