なでしこリーグ1部のノジマステラ神奈川相模原に所属する、田中萌(めばえ)選手(23)。なでしこジャパン入りを目指す、女子サッカー界注目の“若き才能”だ。そんな田中選手をAbemaTV『AbemaMorning』の田中萌アナウンサー(テレビ朝日)が取材した。
去年、子どものころから憧れていたなでしこリーグデビューを果たした田中選手。デビュー2戦目に豪快なミドルシュートで初ゴールを決めるなど、大卒ルーキー1年目でリーグ戦全18試合に出場し、5得点の活躍。今年に入ってからはなでしこチャレンジトレーニングキャンプにも参加し、代表入りを目指している。
「小学2年生のときお兄ちゃんが(サッカーを)やっていて、それを真似して始めました。小さいころは一対一とかずっとやっていて、それが一番楽しかったから続けていたというのもあります」
中学生になって女子サッカーチームに入り、本格的なサッカー人生がスタート。高校は、東京にある女子サッカーの強豪・村田女子高校に入学。元なでしこジャパンの丸山桂里奈らを輩出した名門で、切磋琢磨する日々をおくった。高校卒業後は神奈川大学に進学し、女子サッカー部の主力メンバーとして活躍。在学中に“大きな転機”を迎える。
「高校のころは結構やらされている感が強くて。大学は自由な時間があって、そこで『自分はサッカーがやりたいんだ』って自覚したかなと思います。(大学時にU-23女子日本代表に選出され)今まで代表に入れる位置にいなかったので、そこから初めて代表というのを意識し始めて『もっと上を目指したい』って思いました」
そして去年、ノジマステラ神奈川相模原に入団。持ち味のドリブルを武器にゴール前での勝負強さを発揮し、チームがリーグ3位につける大躍進に貢献した。現在は、来月に迫ったなでしこリーグの開幕戦に向け、先輩たちと一緒に練習に励んでいる。
■選手と社員“二足のわらじ”で描く夢
田中選手には、もうひとつの顔がある。それは、チームの親会社である家電量販店「ノジマ」の社員としての姿。
実は、なでしこリーグの選手の多くはアマチュア契約のため、サッカーと別の仕事を掛け持ちする“二足のわらじ”だという。田中選手は「仕事の時間も短くさせてもらっているので、そこはすごくいい環境だと思う。サッカーだけではなくて、ちょっとの時間ですけど社会人としての経験もできているので、今後のキャリアにも生かせるのかなというのは少し考えます」と話す。
田中選手は平日の午前9時30分から午後1時までの約3時間半、レジ打ちや品出し、来店客への商品の説明などを行っている。さらに、「自分たちのサッカーをもっと知ってほしい」という強い思いから、同僚らと作った“手作りの選手紹介パネル”を店内に設置。ユニフォーム姿で接客しながら、チームのPR活動も進めている。
「ステラ(のメンバー)はみんなノジマで働いていて、練習前も結構仕事の話で盛り上がったりするので、仕事が一緒というのもチームの力にいきているんじゃないかなと思います」
サッカーを楽しむだけでなく、選手として常に成長し続けるために、毎日個人トレーニングも欠かさないという田中選手。世界の舞台での活躍を目指す彼女の挑戦は、まだ始まったばかりだ。
「今年は試合に出ることをまず目標にして、チームで必要となる選手になれるように。去年は点を多く獲れたんですけど、今年もそれを続けられるように、チームに貢献していきたいと思います。6月のワールドカップにはまだ全然力が足りないと思っているので、2020年の東京オリンピックまでにもっともっと成長して、(代表に)入れるような選手になりたいです」
取材を通しての田中選手の印象について、田中アナは「こういった取材はあまり受けたことがないということでしたが、質問に一つひとつ丁寧に答えていただきました。その丁寧さとピッチでのキレのある動きのギャップが魅力だと思う」と語った。
(AbemaTV/『AbemaMorning』より)
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